2010年1月の高校2年生北海道修学旅行における事件は、本校にとって学校再生・教育再生の原点ともいうべきものであります。事件を過去のものとせず、現在・未来に引き続く課題として、教職員集団の英知を結集し、学校と教育の前進をみなくてはならないと、決意をあらたにしています。
この4月より、新体制として、校長として私飯田亮三が、副校長として友松利英子・鈴木たつみ両氏が、加えて、校長補佐(学校アドバイザー)として平塚眞樹社会学部教授と新たに私立高校の元校長経験者である池上東湖先生が着任され、新年度を開始いたしました。
さて3月11日に発生した東日本大地震。大津波。そして原発事故・放射能汚染と、大震災は、いまだ被災者全体の把握もおぼつかないほど、甚大な被害をもたらしました。今回の大災害は、あらためて命の大切さ・暮らしの大切さ・助け合いの大切さを私たちに教えてくれています。また、自分たちの命や暮らしが、多くの人とつながっていて、多くの人たちに守られている。共同体の中に私たちがいるということも、あらためて教えてくれました。
人は、たった一つしかない生命 、その命を豊かなものにしたい・輝かせたいという切実な願いをもっていますが、私たちの命は、自然から切り離されて存在することはできません。私たちの命は、放射線などの有害物質で汚染されざる自然、きれいな大地・きれいな水・きれいな空気なしには存在しえないのです。
自然災害・原発事故・環境問題、どれひとつとってみても、圧倒的多数の人々の課題であり、まさに世界的な規模で考え、解決をはからなければならない性格のものです。「自由と進歩」を学風とする法政大学は、困難な時代にあっても、世界と日本の諸課題に意欲的に取り組み、絶えず挑戦する人間を各界に輩出してきました。本校は、そうした法政大学の付属校として、自主・自律の建学の精神を基本として、75年の歴史を刻んでおります。
生徒と共に学び、生徒も教師も一緒に成長してゆける、そうした素晴らしい学校になれるよう、学校としての決意を表明して、同窓会の皆さまへのご挨拶とさせていただきます。


